2016年12月15日

EVFセミナー:「自動式巨大津波減災装置の開発」

[演題]:「自動式巨大津波減災装置の開発」


日時:平成28年12月15日(木)
場所:東京サンシャインビル9F 新現役ネット会議室
講師:防波システム研究所 代表  濱田英外殿

講演要旨
 講師は2011年東日本大震災時の大津波災害から、自動式で経済的な新しい津波対策をと思った。2012年に発表された南海トラフの大震災の新聞記事で、自身の生まれ故郷の高知県黒潮町に日本最大の34mの大津波が到達すると想定されたので、更にその必要性を身にしみて思った。大学での専攻は反応で土木技術とは畑違いであったが、大プラントメーカーに身を置いたまま、2012年には近所の茅ヶ崎海岸、相模川の河原で自分の考えに基づく津波対策模型の実験を開始するという行動力と柔軟性を発揮され始めた。
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 そのアイデアは木造構造体自身の浮力で自動的に動作する可動する「防波扉」、「防波筏」、「防波門」および「津波警報装置」であり、津波来襲時にその力を利用しさらに逆手にとって、高い津波減災効果をより安いコストで実現しようとするものである。かつユニット形式で作製されるので、それらを多重に組み合わせることにより、巨大津波にも適用することを考慮している。完璧に津波の侵入を防ぐことはできないものの、通常は地表面に伏せて設置されていて生活や視界を妨げず、いざという時に作動して、防潮堤として機能し、津波の被害を固定式のコンクリート製防潮堤と比較して、その80%程度の高い津波低減効率で減災しようという新しいコンセプトの紹介があった。
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 現在、その装置が基本的に作動し、想定通りの波高低減効果を発揮することを、東京海洋大学および京都大学の協力の下で、小規模モデルで確認済であり、その実験結果の報告もあった。
 また、広くこの考えを理解してもらうためにも特許取得、国連世界防災会議などでの展示、日本自然災害学会誌などへの発表にも努め、その苦労話もあった。
 講演後の質疑応答でも、「津波メカニズムの理解の難しさ、減災設備の考えの難しさ」「新しい技術を実現するための課題」「スポンサーなど今後の支援体制」などについて熱心な意見・質問が出て、30分が短く感じるものであった。
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個人的な社会への思いとアイデアの実現に向けて、活動を起こした講師の熱意に感銘を受けた。海岸近辺での生活しやすさ、景観維持、建設費用の低減など現行の巨大防潮堤の欠点を補うことが期待できるものであり、うまく開発が進んで広く普及すれば良いなと思える興味の深い講演であった。
以上 文責:岡田康裕

講演資料:「自動式巨大津波減災装置の開発」
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