2017年08月24日

EVFセミナー報告:人工知能(AI:Artificial Interlligence)の現状と将来

[演題]:人工知能(AI:Artificial Interlligence)の現状と将来
日時:2017年8月24日15:30〜17:30
場所:東京サンシャインビル9F 新現役ネット会議室
講師:経済産業省 商務情報政策局 総務課長 渡邊 昇治様
参加人数:46名
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講演要旨:
1.人工知能の分類と実例
 人工知能は知識ベース型と学習型に大別される。
 囲碁やクイズのチャンピオンを破ったりとか話題になるが、すでに様々な分野での応用が始まっている。特に医療への利用に期待できるが、大学受験や国会答弁作成支援などはまだ難しいようだ。
 それでも日本は欧米に比して導入が遅れているとのことである。
 人工知能の開発が進むほどに、その一方で人間の対応力のすごさが浮かび上がってくるとか、人工知能といえどもよい教材がないと学習できないとか、勝手に新しいものを生み出すわけではないとか、欧米と異なり日本は人工知能に対してお友達感覚で、むしろ人間としては働きやすくなるのではないかとの指摘が興味深かった。 
2.人工知能のインパクト
 市場規模は運輸、小売りを中心に88兆円市場と予測、雇用への影響予測もあるが知識ベース型はとってかわるところもありそうと理解した。また2045年に人工知能が人間を追い越すというシンギュラリティー(科学的特異点)の予測があるがそれほど心配するほどのことではないと理解した。
3.人工知能に関する課題
 世界中で研究開発が進んでおり日本も傑出している分野もあるが安心できる状況ではいない。
 医療、自動車、ロボットが主たる分野だが、特許出願は欧米企業が多く、最近では関連論文数では中国の大学が欧米に迫っているとのこと。
 各国企業の研究所が米国シリコンバレーに設立されているが、日本も負けじと関係府省連携や産総研にAI研究センターを設立するなど力を入れている。
 日本のチャンスとしてはIOT分野が良質なデータを数多く保有するので期待できそうである。例えば高齢者の健康情報などは世界一ではないか。
 制度的な課題としては知財制度との関係、事故時の責任問題などがあるが解決が不可能なわけではない。
4.まとめ
・人工知能の「独創性」は未知数だが、実用化の段階に入った。
・人工知能のレベルアップには大量の良質データがなければ進歩しない。
・日本の研究者・技術者の層の厚みが欧米・中国に比較して懸念材料である。
・日本の強い分野を人工知能でより強化する戦略が必要である。
・人工知能導入は避けられないのでそれを想定した制度・ルール整備が急がれる。
・人工知能と人間が共存できる社会・時代を提唱すべし。Connected Industriesを提唱。
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以上ですが、大変明解に解説していただき、根拠なく悲観したり、喜んだりすることなく今後が見据えられたような気がしました。
渡邊 昇治様のご講演はその行間に含蓄があり、今後もお忙しいところですが困った時にはEVFセミナーの講師をお願いするつもりですので皆様もその謦咳に触れていただきたくふるってご参加ください。
−以上−

講演資料:講演資料:人工知能の現状と将来の動向

posted by EVF セミナー at 19:00| セミナー紹介